三番三

2024年06月30日

6月6日、佐用郡の大避神社で三番三を奉納してきました。

秦氏所縁の酒造りの里。
【宿神】という銘の酒とそれに用いる米。
水田と稲、実りと収穫を祈願して昨年の同日初めてうかがったのですが、直前に雨。
さすが芒種の日です。

面を外し、鈴之段の掛(冒頭の部分)まで舞進みましたが、残念ながらここで雨足が強くなり中止になりました。
面、装束、囃子方の道具、能楽の道具は濡れてはいけないものがとても多いのです。
今回のフライヤーがイケメン・・・もとい。直面になっているのはそういった理由からです。
急遽、代替会場にて裃姿で鈴之段を上演しました。今回のプロモーションに裃姿で写っているのは・・・(以下同文)

当年も曇りましたが、雨の心配までは必要無く、寧ろ、暑くなくて有難いことでした。
会場に参りますと、昨年同様、野天の祭壇に舞殿が設えてあるのみ。
かつて農耕における祷の場とはこの様な素朴なものであったのではないだろうかと思われました。神主の祝詞に続き、舞台に上がりますと野天の舞台、四方に反響するものがなく、こちらが発した掛け声も返ってきません。
踏んだ拍子も響きが返ってきません。
どのような調子なのだろう?と思いながら揉之段を舞い納めて鈴之段に移ります。
用いるのは先方でご用意くださった黒式尉。
一年ぶりでお披露目です。
思ったよりも視界は良好なのですが、建てていただいている柱と、桟敷の舞台の角が合っていません。そこで桟敷を足の裏で数えながら坐を探し当ててようやく舞納めますと、続く拝礼に「玉串を」とのお声がけ。
有り難く玉串を供えて参りました。

(善竹忠亮 公式Instagramより転載)

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